トライピローはたくさんの医師に推奨されています。
ここでは医師による推薦の声をご紹介します。
向きクセはどうしてつくのか?
まずはじめに、どうして赤ちゃんの頭の形は変形しやすいのでしょうか。
実は頭蓋骨はいくつかのパーツにわかれており、お母さんのお腹のなかから出てくるときに重なりあうことで狭い産道を通ることができるようになっています。
生まれたあと数日の間に頭の形が目に見えて変化するのはそのためです。
頭蓋骨のパーツは、生まれても間もない時は、それぞれ隙間が緩やかにつながっており固着していません。そのため生後半年くらいまでは容易に頭の形が変化しやすい状態にあります。
次第に頭の形が固定し変化しづらくなり、成長とともに多少は変化するものの、大体の形状は幼児早期までの間に確定します。
寝返りができるようになるのが生後5〜6ヶ月ですので、それまでの間に頭の形に変形が生じてしまったお子さんは、自ら頭の形を修正する方向にはなかなか向きたがらないものです。
これを向きクセといいます。そして一度向きクセがつくと、そちらにばかり向くようになり、さらに頭の変形が強くなっていくといった悪循環に陥りやすくなります。
つまり、向きクセによる頭の形の変形を軽減してあげたいと考える場合は、寝返りが出来るようになる前の生後3〜4ヶ月くらいまでの間に何か対策を開始してあげることが大事です。
頭の形の変形は病気なのか?
いままでの小児医療や保健指導のなかでは、小児科医が例えば乳幼児健診の際などに頭の形についてご家族から相談を受けたとしても、「赤ちゃんの頭の左右差はいたしかたない」、「向きクセはよくあること」、「多少頭の形がいびつでも髪の毛で隠れるから大丈夫」、「脳には影響ない」、「ある程度は自然によくなる」と医学的な観点から答えることがほとんどでした。
実は筆者もその一人でした。
確かに頭全体の変形の原因の多くは、向きクセによるものであり、病気ではありません。
もちろんなかには頭蓋骨早期癒合症や胎児期からの病気が原因で頭の形が変形することもあるので、ごく一部に手術を必要とするお子さんもいます。
このほか、お子さんの安全な分娩管理のために施行される吸引分娩などにより、生後早期の頭の形の変化が通常よりも強く生じることもあります。
産瘤であれば自然に良くなりますが、頭血腫は頭の変形を一部残す場合があります。
頭の形の変形が気になったら
どうしたらいいのか?
頭の形の変形をきたす原因が何であれ、「できることがあるならば、子供が思春期になってコンプレックスを抱えたり、ストレスを感じたりすることのないようにしてあげたい」という声は昔からしばしば聞かれてきました。
頭の形が治せる、もしくは変形を軽度にとどめる方法があるならば、やってみたいと考える親御さんが最近では増えています。
こういった親御さんの心情に寄り添った医療を提供するため、古い指導方法を捨てて、ヘルメット療法を提供する医療機関が近年出てきました。
これはその名のとおりヘルメットを頭に装着した状態で1日の大半をヘルメットを装着しながら約半年間過ごすというものです。
先述のとおり、向きクセによる頭の変形は病気ではありません。
よって保険診療でサービスを提供することができないので、オーダーメイドの医療用ヘルメットを作ることから、全額自己負担と高額となってしまいます。
さらにこのヘルメット療法を提供できる施設は限られているため残念ながらまだ一般的な手法とはいえません。
ヘルメット療法とは別の選択肢としての
斜頭矯正枕「トライピロー」
トライピローは、古くからあるベビー用のドーナツ型枕とは異なり、保護者の管理のもと、頭や身体の向きを左右どちらかに無理なく変えることのできる枕です。
自ら寝返りのできない時期のお子さんに特に有用と考えます。
ヘルメット療法のように常時頭の形を矯正しつづけるものではないので、変形がすでに高度に生じてしまっているお子さんに対して短期間での頭蓋骨矯正を目的とすることは困難かと思います。
しかし頭の変形がまだ生じていない新生児〜乳児早期のお子さんや、頭の変形が軽度なお子さんに対して、安価でかつ手軽に日常生活に取り入れやすい対策手段としてトライしてみることは、十分に意味のあるものと思われます。
斜頭症とは?
うちの子どもなんか頭がゆがんでいる気がする?そう感じている方もいるのではないでしょうか。
斜頭症とは、赤ちゃんの頭を上から見たときに頭部の片側が斜めにゆがんでいる状態のことです。このゆがみが進行すると耳の位置が左右で非対称になったり、頭だけでなく顔面にもゆがみが生じてしまいます。
斜頭症の原因は?
1.頭蓋骨縫合早期癒合症
新生児の頭蓋骨同士は離れており、1歳半〜2歳頃を目安に縫合感の隙間が徐々につながっていきます。
しかし、この癒合の過程が早く起きてしまうと、早期に癒合した骨は成長できなくなるため、頭蓋骨が全体としていびつな形に成長してしまいます。
頭蓋骨縫合早期癒合症である場合、頭蓋骨が正常に拡大しないことで脳の発達に影響を及ぼすため、早期に手術を検討する必要があります。
2.出産時の頭への圧力
赤ちゃんの頭はとてもやわらかく、外部からの圧力で変形しやすくなっています。そのため、産道に赤ちゃんの頭が長時間挟まれてしまうことでゆがんでしまうことがあります。
また、吸引分娩では吸引の力によって頭蓋骨が変形してしまうことがあります。
3.向き癖
生後の赤ちゃんも頭蓋骨縫合は癒合していないため、向き癖があるとゆがみの原因となります。
寝ているときに左右どちらかが常に布団に接して、習慣化してしまうことで頭がゆがんでしまいます。
斜頭症のタイプは?
1.左傾斜タイプ
頭を左向きにして寝かせられていることで、左後頭部に傾斜ができてしまいます。
2.右傾斜タイプ
頭を右向きにして寝かせられていることで、右後頭部に傾斜ができてしまいます。
3.絶壁タイプ
後頭部が丸みを帯びずに平らになっており、主に仰向けで寝かせていることによって起こります。
4.とんがりタイプ
頭部が通常よりも縦に長く伸びていて、後頭部が大きく突き出ており、主に横向きで寝かせられていることが原因です。
斜頭症は脳に影響ある?
斜頭症と発達障害の関連性については医学的にははっきりとしていません。
しかし、中等度以上の斜頭症で認知関連の低下が報告されており、発達遅延のリスクを上昇させる可能性があります。
斜頭症は自然に治る?
なんかゆがんでいると感じても、成長の過程で自然に治っていくかなと思っている方も多いのではないでしょうか?
斜頭症は自然に治らないため、早期の介入が必要です。
まずは、病院を受診して頭のゆがみが病気によるものかどうかを診断してもらいましょう。
1.頭蓋骨縫合早期癒合症
頭のゆがみの原因が頭蓋骨縫合早期癒合症である場合、早期の手術が必要となります。
2.外部からの圧力の場合
その他の外部からの圧力が原因で斜頭症となっている場合は、赤ちゃんの頭蓋骨がやわらかいうちに対策をすることが重要となります。
生後6ヶ月までに開始すると効果が得られ、方法としてはヘルメット治療と体位変換があります。
ヘルメット治療
個々の赤ちゃんの頭の形に合わせて、作成した矯正用ヘルメットを装着して、成長の過程で頭の形を自然に矯正していく方法です。
ヘルメット治療は常に着用する必要があり、ヘルメット着用を嫌がってしまう赤ちゃんには着用が難しくなってしまいます。
体位変換
ヘルメット治療を嫌がる赤ちゃんにも手軽に行えるのが体位変換です。
TRY PILLOWは、同じ姿勢で寝る癖を枕の角度と幅を調整することで矯正していきます。0〜20cmで幅を調整することができ、角度の微調整も可能でそれぞれのお子様に合った調節ができるのが魅力的です。
斜頭症は自然には治らないため、頭の形が気になる方はまず病気でないことを確認し、治療時期を逃さず矯正していきましょう。